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日本学生支援機構の奨学金を借りる時の考え方と利息の正しい知識

日本学生支援機構の奨学金を借りる時の考え方と利息の正しい知識
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専門学校や大学への進学を検討する人にとって、高い学費がネックになります。

そのため、奨学金を借りることを選択する人も多いでしょう。

今回は多くの人が利用していて、僕自身も利用し現在返済中の日本学生支援機構(以下JASSO)の第二種奨学金(利息付き)を中心に、奨学金を借りる時の考え方や利息の正しい知識について書いていきます。

まず給付型の対象でないか確認を

大前提として、奨学金という名前であっても返済が必要であればそれは借金です。

借金はしないに越したことはありません。

返済が不要な奨学金の給付を受けることができないかどうか、まずは確認しましょう。

条件が厳しい場合が多いですが、主な給付型の奨学金を載せておきます。

進学後からでも利用できるものもあるので、知っておく分には損はないかと思います。

JASSOの給付型奨学金

JT国内大学奨学金

民奨

クリエイター奨学金

各学校が実施しているもの

各学校やその提携先が実施しているもの、また卒業後に対象の企業へ就職することを条件として企業から給付を受けられるものなどがあります。

奨学金を借りないという選択について

もし学生生活を送る上で不足する金額が少額なら、アルバイトで補うことも可能かもしれません。

少額ならいいですが、必要な金額が大きければアルバイトだけで学生生活の時間の大半を消費してしまうこともあります。

僕が通っていたゲームクリエイターの専門学校では、授業以外でも課題や勉強にたくさんの時間が必要でした。

アルバイトが生活の中心になっていた人は授業にもついてこれず、夢も実現できずで何のためにアルバイトをしていたのか本末転倒なことになっていました。

進学する目的に立ち返った上で、アルバイトに時間を割いていいのかどうかは必ず確認しておきましょう。

奨学金を借りることの最大のメリットは、時間を買える事です。

反してデメリットは、将来のお金が犠牲になることです。

新聞奨学生について

アルバイトと同様の考え方で、新聞奨学生を検討する場合も新聞配達をすることによる学業への影響を念頭に入れておきましょう。

第一種奨学金を併願しよう

同じ借金をするなら、支払う利息は少ないに越したことはありません。

JASSOの第二種奨学金(利息付き)を申請するなら、第一種奨学金(無利息)は必ず併願しましょう。

第一種奨学金の選考は僕も通りませんでしたし、必ずしも通るとは限りませんが、

必要な学費は第二種奨学金で確保しつつ、仮に両方通った場合に借りすぎになる場合でも併願しておきましょう。

両方通ったのなら、第二種の減額申請をすればOKです。

JASSOの奨学金は同一年度に追加で申請ができないので、申請するなら最初にまとめてやっておくしかありません。

第二種奨学金の利息について

第二種奨学金の利息の利率算定方式には、利率固定方式利率見直し方式があります。

利率固定方式貸与終了時(卒業時)の利率が返済完了まで続く
利率見直し方式おおむね5年ごとに見直された利率が適用される

僕は利率見直し方式で奨学金を借りています。

利息の利率は、お金を借りる上でものすごく大切なポイントです。

これは僕自身が返済し始めるまで間違えていた事でもありますが、この利息について間違った捉え方をしている人をよく見かけます。

利率見直し方式の返済通知

僕が借りた金額は月12万円の4年間で、576万円です。

卒業を迎え、返済の通知書に記載されていた返済金額は770万円。

利息だけで200万円も払うのかー!!ひえぇー!!と思いました。

返済は20年間なので、月々の返済は約32000円です。

ところが、現在僕の口座から引き落とされているのは25000円に満たないんです。

最大利率で計算された金額で通知される

返済通知に記載されている金額は、利率見直し方式の場合は常に最大の利率で返済し続けた場合の金額です。

最大利率は3%です。

利率の見直しがある以上、ずっと最大利率で返済しなければいけないということはまずありません。

貸与終了した年ごとの利率はこちらのページで確認できます。

利率は景気や物価など様々な要因で変動しますが、ここ数年は低金利状態が続いています。

上記ページの内容を理解できなくても問題ありませんが、数値を見れば1%にも満たない利率が続いていることが理解していただけると思います。

僕の奨学金にも実際には利息がほとんどかかっていなかったので、引き落とし額が通知された金額と全く違ったわけです。

利息を払わなければいけないことに変わりはないのですが、数ある借金の中でも圧倒的に低い利率です。

利率算定方式の選択基準

固定方式と見直し方式を選択する基準についても書いておきます。

固定方式のメリットは、低い利率で固定できればずっと低い利率のまま返済を続けられることです。

しかし反面、高い利率で固定されてしまった場合は現在のような低金利時代も高い利率で返済しなければなりません

見直し方式であれば約5年ごとに適切な水準になるので、長い期間において高すぎる利率で返済することになるリスクを避けることができます。

もし利率が上がりすぎても3%が上限となっているのも安心できるポイントの1つです。無限に利率が増えることはありません。

また、先述した年ごとの利率のページを見ても分かる通りですが、過去のデータでは同じ年であれば見直し方式の方が利率が低い傾向にあります。

現在は低金利で固定できるチャンスとも言えるのですが、利率が確定するのは貸与終了時(卒業時)です

4年間の学校であれば4年後となるわけですが、4年後の利率がどうなっているかなんて誰にも分かりません。

しかし、この点については心配しなくても大丈夫です。

算定方式は卒業年次に変更できる!

JASSOのページに記載がある通り、貸与終了前の一定期間前であれば変更が可能です。

一定期間がどれくらいなのかは学校によるとのことなので、学校に確認しましょう。さすがに卒業間近だと申請が間に合わないのだと思います。

最初に奨学金を申し込む時に悩まなくても、申請が間に合うギリギリのタイミングで利率の状態を見て、固定方式にしても良いような低金利なのかどうかを判断すれば大丈夫です。

僕が借りた576万円を20年で返済というケースであれば、利率が1%増えると返済額が約60万円増えます。利率による影響は大きいので、決して安易に考えないようにしましょう。

利率見直しで利率が高くなったら

もし利率見直し方式を選択して、利率見直しにより当初よりも高い利率になってしまったとしても落ち着いて、繰り上げ返済を検討して下さい。

利率が上がったといっても、その利率が適用されるのは適用された日から、残っている返済額に対してです。

返済額を減らせるのなら、その分だけ利息の発生を抑えることができるということです。

利率が低い期間も「月々の返済額が少なくてラッキー」と思って使ってしまうのではなく、貯めておいて利率が上がった時の繰り上げ返済に充てましょう。

このように繰り上げ返済をある程度前提にするなら、利率決定時点で低い利率になる傾向の見直し方式を選択するメリットが大きいです。

まとめ

奨学金の返済を続けるのは決して楽ではないというのが正直なところです。特に就職して間もない給料が少ない時期は大変でした。

奨学金を借りて進学するのなら、その時間を有意義に使う覚悟をしておきましょう。

専門学校や大学へ行くことは高い買い物で、買い物をするために借金をするんだという事を忘れずに。