ゲーム業界を目指す方で2年制の専門学校を検討する理由はいろいろあるかと思います。
- 経済的な理由
- 年齢上の理由
- 早く就職したい など
僕は人によって選択肢がいろいろあって良いと思っているので、普段「こうするべき」というような事は滅多に言わないですが、今回は強めに言わせてもらいます。
ゲーム業界を目指すなら2年制の専門学校に入ってはいけません。
早く就職した方がいい?
学校で勉強するよりも、実務経験を積んだ方が成長が早いという考え方があります。
この考え方自体は正しいですし、実務経験の成長が早いのは言うまでもありません。
しかし、ゲーム業界に就職できるという前提があってこそ成り立ちます。
実際には4年制であってもゲーム業界に行けない人が半数以上を占めています。
時間の限られた2年制の場合は、より厳しくなります。
実力が足りない状態で入社できる会社で積める実務経験に、高い価値があるのかどうかも正直疑問なところです。
時間が圧倒的に足りない
検討している段階でデメリットだということは理解してもらえているかと思いますが、想像以上に足りないものだと認識しておいて欲しいです。
就職活動は早ければ入学後半年で始まる
ゲーム会社の新卒採用は、早いと卒業の1年半前、遅くとも1年前には開始しています。
2年制の専門学校であれば、入学してから半年〜1年の間には就職活動を始めなければいけません。
そしてゲーム会社においては、他の業界にあるようなポテンシャル採用、つまり今後の成長を見込んで採用してもらえるという事はほぼありません。
選考を受けた時の実力が全てです。その実力を身につけるための時間が、2年制であれば半年〜1年しかないということです。
企業の採用人数は限られている
企業が1年に採用できる人数は限られています。
特にゲーム会社はそもそもの数が多くないので、必然的に採用枠の奪い合いになります。
競争相手に勝つには何倍もの勉強が必要
競争相手は就職活動開始までの期間の長い3年・4年制の専門学校や大学生などです。
- 入学の1年後に就職活動を開始するなら、4年制の場合は3年後なので、3倍の差があります。
- 入学の半年後に就職活動を開始するなら、4年制の場合は2年半後なので、5倍の差があります。
1年後に開始する場合は3倍、半年後に開始する場合は5倍の勉強が必要だと思ってもらうといいでしょう。
ざっくり計算ですが実際、作品のクオリティを見ると圧倒的な実力差を感じます。
無理なく勝てる方法:入学前に差を埋めてしまう
限られた時間で何倍もの勉強をすることは当然ながら簡単なことではありません。
唯一無理なく競争相手に勝てる方法は、入学前に差を埋めてしまうことです。
入学前にゲーム制作の勉強をして、ゲームを作る経験をたくさんしておけば十分勝てる余地はあります。
入学まで十分な時間(最低でも1年)があって、2年制にしたい強い理由と絶対にゲーム業界に行くという覚悟があるならアリです。
大卒以上必須の企業
そもそも2年制だと選考すら受けられない場合があります。
企業が大卒を条件とすることの良し悪しは今は置いておきましょう。
採用条件に大学生と表記されている場合でも、3、4年制の専門学生なら対象になっていることが多いです。
超レアケースはある
100人に1人くらいの割合だと思いますが、2年制で高いレベルの学生もいます。
しかし、もともと他の業界でプログラマーとして働いていた実務経験があるなど、入学時点で他の人とは既に圧倒的な差がついています。
多くの人にとって当てはまるようなものではありませんし、そもそも専門学校に入らずに独学でも就職が可能だと感じるレベルです。
まとめ
人それぞれ2年制を検討する理由はあるかと思いますが、まずは目的を確認しましょう。
お金や時間を節約してゲーム業界に行けなかったのなら、結果的に損しています。
2年間で何をしてでも結果を勝ち取る覚悟と自信がないのなら、2年制の学校に入学することはオススメしません。
経済的な事情であれば奨学金について書いた記事もあるので、こちらも併せて読んでみて下さい。