今回の内容はこれから専門学校に入る人や、既に入っている人にぜひ読んで欲しい内容です。
ゲーム業界へ行くためにゲーム制作の専門学校に入ることは近道の1つです。
過去の記事でも、正しく学べる学校に入ることでゲーム業界へ行ける可能性が高いことを解説しました。
ただし以下のような受け身の考え方を持っていると失敗することになります。
必要なことは学校が教えてくれる。学校に通っていればゲーム業界に行ける。
1冊の本を読むときにページをパラパラとめくってボーッとしながら読むのと、本の中に面白い発見がないか探すつもりで1ページ1ページじっくりと読んだ場合とでは得られるものが変わってくるというのは何となくイメージがつくでしょうか。
本であれば高くても数千円なので、無駄にしてしまったとしてもそこまで気にする必要はないかもしれません。
しかしながら、専門学校で過ごせば年間150万円ほど使うことになるでしょう。3〜4年※と非常に長い時間を使うことにもなります。
※ゲーム制作においては2年制専門学校に行くべきでないということは過去記事で解説しました。
学費は親が払ってくれたとしても貴重なお金であることに変わりませんし、時間も大切です。
それに見合った結果を得るために、専門学校の恩恵をしっかりと受け取るための方法について今回は解説します。
ポイントは以下の1つだけです!
とにかく目立て!!(良い意味で)
目次
目立つ者にチャンスがやってくる
目立つことでメリットがたくさんあります。以下は例の一部です。
先生から有益な情報を教えてもらいやすくなる
これは特に努力で目立つタイプが受けやすい恩恵の1つです。
教える側も人間なので、頑張っている人を応援したくなるのは当たり前のことです。
皆さんが授業をする立場だとして、授業中に寝ている学生が後になって質問してきて答えたいと思うでしょうか?
答えるとしても、それは仕事だから仕方なく答えるといったところです。
授業を熱心に聞いた上で、更に理解を深めるための質問をされたら丁寧に答えたいと思うはずです。
先生側も教えることに熱心な人なら、こちらから質問しなくてもアドバイスをくれることもあるでしょう。
成長サイクルが生まれる
良い意味で目立つ人の周りには、モチベーションの高い人、他にも良い意味で目立っている人が集まります。
お互いに情報交換し合ったり、一緒に勉強したりと、結果的に自分自身も成長するための良いサイクルが生まれます。
目立っていた僕は先輩が話しかけてくれることも多かったのですが、貰ったアドバイスでどれだけ得をしたか考えると感謝してもしきれません。
今こうしてネットで情報発信しているのも、過去に自分が助けてもらった分だけ他の人を助けたいというのが理由の1つです。
良い就職情報が降りてくる
ゲーム業界への就職に強い専門学校なら企業とのコネクションをたくさん持っているはずです。例えば卒業生が在籍しています。
ただし、企業からの評判を落とさないためにも学生を紹介する時は信頼できる学生を推薦するものです。
普段から目立つところが何もなくて印象に残っていないようでは候補に上がることすらありませんし、遅刻が多かったり授業中に寝ているなど悪い目立ち方をしていればマイナスです。
就職活動が始まる時期までコツコツと信頼を積み重ねて誰よりも信頼される人物になっていれば、間違いなく推薦されるでしょう。
僕が勤めている会社は学校とのコネクションがなかった(同じ学校から入社したのは僕が初めてだった)ので、必ずしもコネクションが役に立つというわけではないですが選択肢が増えるのは良いことです。
こちらからお断りする結果になりましたが、僕も先生からの推薦で声をかけて頂いた会社がありました。
目立つための方法3選
それでは目立つための方法を3パターン解説します。
先述したような熱心に全ての授業を聞くことが必ずしも重要というわけではありませんし、目立つために自己紹介でギャグを披露しろというわけでもありません。
自分に合った方法で目立てばいいのです。
目立つ結果を出す
僕が使ってきた方法はこれです。
僕は学年を重ねるごとに遅刻欠席がどんどん増えて最終的には出席数ギリギリでの卒業だったし、授業中に寝ていることも多かった学生でした(後述しますが、授業はちゃんと聞いてくださいね)。
そんな悪目立ちする部分があっても最終的にうまくいったのは、結果にこだわってきたからです。
- 課題で高評価を取る
- 学内・学外コンテストに受賞する
- 高難易度の資格を取る
最初は学外コンテストで受賞できるほどの実力はなかったので、課題での評価にこだわりました。
さすがに全部の科目で良い結果を出すことは難しいですが、プログラミングの学科だったのでプログラム課題やゲーム制作課題は意識して高評価を取るようにしてきました。
課題の評価を上げるのにもコツがあります。以下の記事で惜しまず解説していますので、ぜひ意識してみて下さい。
良い結果を出すにはパレートの法則を意識して取り組むのがオススメです。
部分的に100点を取ろうとするのをやめて、自分が80点出せることを組み合わせて120点、150点、200点を目指す方が効率が良いという考え方です。
1位が最も印象に残る
日本で1番高い山は富士山です。
日本で1番大きい湖は琵琶湖(びわこ)です。
それでは日本で2番目に高い山、2番目に大きい湖を知っていますか?
答えは、、
↓
↓
↓
2番目に高い山は北岳です。
2番目に大きい湖は霞ヶ浦(かすみがうら)です。知っていましたか?
2位や3位になるのも簡単ではないですし、なれたら素晴らしいことです。
しかしながら印象への残り方という点では、1位には遠く及びません。
専門学校で過ごしていたら、良くも悪くもランキング付けされる機会があると思います。どうせなら1位を目指しましょう。
目立つ役割を担う
目立つ結果を出すことが難しい、自信がないという方も多いでしょう。
そんな方にオススメしたいのが目立つ役割を担うことです。
例えば専門学校が高校までのようなクラス制なら、委員長が必要でしょう。
単純接触効果という、人は何度も繰り返し接した人に対して好感を持ちやすくなるというものがあります。
委員長であればそもそも目立ちますし、先生と話す回数も必然的に増えるので単純接触効果の恩恵から良い学生だと思ってもらいやすくなります。
チーム制作のリーダーもオススメです。
他にも目立つ役割を担うチャンスは何度もあるはずです。1回だけでも良いので試しにチャレンジしてみて下さい。
分野特化
誰もが「○○といえば彼だよね」と納得するレベルで何かに特化するというのも非常に印象に残りやすいです。
好きなことで突き進みたい人にオススメな方法です。日頃からアピールしていてやりたいことが知れ渡っていれば就職情報も自分に合ったものが降りてきやすくなります。
同学年や上下の学年で見てきた例です。
- リズムゲーム特化
- VR特化
- エフェクト特化
- AI特化
VRなんかは今でこそ珍しくないかもしれませんが、当時は個人レベルで開発ができる最初のフェーズだったので非常に目立ちました。
方向転換してもいい
途中で方向転換したくなったらしても大丈夫です。考え方が変わるのは珍しいことではありません。
そもそもITゲーム業界は移り変わりの激しい業界です。全く同じ分野でずっと仕事を続ける人の方が珍しいでしょう。
僕も専門学校に入学した当初は家庭用ゲームメーカーに入ることを目指していましたが、途中でゲーム業界へ行くこと自体に悩みWebプログラムの勉強をしました。
そして最終的にスマホゲーム会社に入りました。これまでの経験で得た知識は今も役に立っていて、無駄になったことは1つもありません。
方向転換しずらい方向へ進むことのリスク
方向転換しずらい分野に集中することのリスクは認識しておきましょう。
代表的なのがゲーム企画専門の学科に入ることです。
プログラムやデザインであれば他の分野への応用が効きやすいので方向転換もしやすいですが、ゲーム企画は他の分野への応用が難しいです。
ゲーム企画の学科に入ってゲーム業界へ行かなかった・行けなかった場合は苦労することになると覚悟しておきましょう。
周囲に流されてはいけない
専門学校のデメリットでも解説したように、専門学校では周りのモチベーションが低くて足を引っ張られてしまうことになります。
目立つことをしていたら「何をそんなに頑張ってるの」と白い目で見られることもあるかもしれません。
しかしながら、ここで流されてしまうことだけは絶対に避けなければいけません。
周りのやる気がないなら外に出よう
他人を変えることは簡単なことではありません。周りに変わってもらおうとするよりも、自分が変わる方が楽です。
あまりにもモチベーションが低い人しか集まらない環境になってしまった場合は、外に出ましょう。
具体的には、他の学校が主催している作品展に行ってみたり、ゲームジャムやハッカソンのような短期間でゲーム制作をするイベントに行ってみてもいいでしょう。
かなり早い時期からインターンシップを実施している企業もあります。
TwitterなどのSNSで他の学生アカウントをフォローするのも良いです。
外に目を向ければ、目標に向かって頑張っている人がたくさんいます。
そして、あなたのライバルになるのは外にいる彼らです。学校で周囲にいるモチベーションが低い人たちではありません。
周りのやる気がなくてもあなたにとっては何の関係もなく、周囲に流されて無駄にする時間も余裕もないことに気づくでしょう。
授業はちゃんと聞こう
様々な研究で、自分自身のやる気や集中力は周囲のやる気や集中力の影響を受けるということが明らかになっています(論文例)。
周りが授業をちゃんと聞いていない状況では、あなた自身のモチベーションが下がってしまうのも自然なことです。
もしモチベーションが下がることがあっても自分は不真面目な人間なんだと必要以上に責める必要はありません。
しかしながら、ここは流されずに耐えてほしいポイントです。
僕は一部の授業をちゃんと聞いていなかったことを後悔しています。その知識があれば仕事をもっと楽に進められたと今なら分かるからです。
当時の自分には授業の重要性が理解できていなかったのです。「就職」という当時の自分から見ても分かりやすい1つのゴールにおいては少なくとも重要ではありませんでした。
学校を卒業してからがスタートで、そこから必要になる知識を教えてくれていたのだと卒業してようやく気づきました。
教えてもらう側が個々の内容について重要さを理解するのは簡単なことではないと今でも思います。
専門学校の中には就職のことだけ考えて必要最低限の内容に集中するところも多いと思いますが、本当に良い学校であれば重要さをすぐに理解できないほど先のことを見据えた授業をしている可能性もあります。
この授業は聞かなくてもいいなどと自分で判断せず、周りのやる気がなかろうと授業の中から得られるものを得て成長のきっかけにしましょう。
出る杭は抜かれる
ここまで読んできて、それでも目立つのはイヤだと感じる方もいるかもしれません。
そういった方は過去に、いわゆる出る杭は打たれる経験をしたのではないでしょうか?
たしかに日本には平等を重んじる風潮がありますし、人と違うことで批判されることもあるかもしれません。
また、悲しいことに社会では誰かが自分の立場を守るために出る杭を打つことも珍しくありません。
しかしながら専門学校という環境において出る杭は抜かれ、企業という新しい場所に打ち直されるものだと僕は考えています。
専門学校にとって最も大切なことは就職の実績を作ることです。そのためには目立つ人を優先的にサポートし、目立たない人は後回しにする。
専門学校は義務教育と違って教育ビジネスなので、平等に扱ってくれるという期待は捨てましょう。
出る杭にならなければいつまで経っても抜いてもらえない結果に終わることになります。
まとめ
専門学校の評判は良いものも悪いものもあると思いますが、それは結局その人自身がどのような過ごし方をしてきたかがそのまま現れているだけのことです。
後で「良かった」と振り返るか、「悪かった」と振り返るか、それは皆さん自身が今、これから決められることです。
ぜひ、後で後悔することのないような過ごし方を選んでいただければと思います。
専門学校において出る杭は抜かれる。とにかく目立つことが成功の鍵!