ゲーム制作を始めたいけれど、そもそもPCを持っていない…。
進学にあたってノートPCを購入するけど、MacかWindowsで悩んでいる。
今回解説する内容はあくまで「ノートPC」についてです。デスクトップPCの場合はMacで性能を求めると高額すぎるため、基本的にはWindowsがオススメです。
目次
Windowsの必要性
Macをオススメすると言っておきながら矛盾すると思われてしまうかもしれませんが、ゲーム制作はWindowsとの相性が非常に良いです。
ゲーム制作の学校ではWindowsPCゲーム用のライブラリである「DirectX」を使用してプログラミングすることが多く、そもそもWindowsが必須だったりします。
それでもMacを購入した方がいい理由を次に説明します。
BootCampでMacにWindowsを入れられる
BootCampを利用することで、MacにWindowsをインストールして起動時にどちらを使うか選択できるようになります。
他にも仮想環境を構築して利用するという方法もあるのですが、こちらは動作が重くなるのでオススメしません。
Macを購入すればWindowsも使えます。WindowsのPCを購入した場合はWindowsしか使えません。
2020年11月11日追記 AppleSilicon搭載のMacbookが登場したことにより、状況が変わりました。記事後半で解説をしています。
ライセンスは必要
別途Windowsのライセンスが必要です。
学生の方は学校がMicrosoft製品(Windows、Word、Excelなど)の団体ライセンスを契約していれば無償で利用できる可能性もあるので、確認してみて下さい。
ライセンス購入が必要になってしまう場合でも、PCを2台購入することに比べれば大きな出費ではないはずです。
Macの必要性
iPhone、iPadなどのiOS向けのアプリを配信するには、Macが必須です。
いまiOS向けのアプリを作る予定が無い人も、今後も作りたいと思う可能性が0であると確実に言えるでしょうか?
もし少しでも可能性があるなら、先ほど説明したようにMacでWindowsを使うことは可能なので、最初からMacを購入することをオススメします。
Macを使うことにも慣れておくことで、もし入社した会社でMacを使うことになっても戸惑わなくて済みます!
Macを安く購入する方法(整備済製品)
Macを少しでも安く購入する方法として、整備済製品があります。
これは、もともと店頭に置かれていた展示品などです。
整備済製品のメリット
安い
製品によって差はありますが最大で15%ほど安くなります。
新品と変わらない
- 消耗した部品は新品に交換されている
- クリーニングされているので、見た目は新品同様
- 梱包も新品仕様
- 1年の保証付き
- AppleCareの加入で保証を3年に延長可能
新品を購入する場合と、特に大きな差はありません。
中古品はイヤという人でも、これなら抵抗も少ないのではないでしょうか?
整備済製品のデメリット
最新機種はない
整備済として販売されるまで、当然ながら時間がかかります。
最新機種が欲しいという人には向かないですが、ここ数年のMacは新しいものが出ても大きな変化はないので、型落ち品で十分ではないでしょうか。
数に限りがある
在庫数が非常に限られています。
特に最近は整備済製品の存在が広く認知されるようになってきたのか、多くの人が欲しがるような価格帯のものだとすぐに売れてしまいます。
ストアを見ていてついさっきまであったMacbookがページを更新したらなくなっていた。という経験をしたことがあります…。
カスタマイズができない
オンラインショップで購入する場合、通常であればCPUを変更したり、SSDの容量を増やしたりとカスタマイズが可能ですが、整備済製品の場合はできません。
販売されているリストの中から、自分が欲しいスペック仕様に近いものを選ぶことになります。
Macはリセールが良い(長く使っても高く売れる)です。
中古品を購入する側にとっても格安で買えるわけではないので、故障のリスクを抱えて中古品を購入するよりも、整備済製品を購入することをオススメします。
購入する際はなるべく性能を上げる
購入する際は、最低価格のものを選ぼうとするのではなく、予算に合わせて可能な限り性能を引き上げましょう。
必要以上に性能を上げる必要はありませんが、程良い性能にしておくことで長く使うことができます。
PCを処理性能の限界で使い続けていると故障が早くなります。性能には少し余裕もたせておくと快適な動作環境で作業できるので、ゲーム制作の効率も上がります。
メモリは最低でも8GB、可能なら16GB
ゲームエンジンを使用しつつ、各種ツールを同時に立ち上げて使用するようになると、メモリ不足では動作が重くなり制作の効率が落ちてしまいます。
メモリは可能な限り引き上げておきたいところです。
SSD必須・可能なら512GB
最近のMacbookは基本的にSSDなので問題ないかと思いますが、HDDと比較すると起動スピードなど段違いです。
また、Windowsも入れる場合はWindows側にも容量を割り当てる必要があるため、512GBは欲しいところです。
機種は好きなものを
性能を求めるならMacbookProが良いですが、毎日持ち歩くには物理的に重いというデメリットもあるのでMacbookAirなど他の機種でも問題ないです。
AppleSilicon搭載Macbookについて
2020年11月11日、Appleの独自CPU「AppleSilicon」が搭載されたMacbookが登場しました。これにより本記事を最初に執筆した段階から状況が大きく変わるので、それについて解説します。
MacbookAir、Pro共に従来のMacbookよりも性能が大幅に向上、かつ値段も抑えられており非常に魅力点な製品です。
ですが、先述したBootCampを検討する場合、注意が必要です。
従来はIntel製のCPUだった
従来のMacbookはIntel製のCPUを搭載していました。Intel製CPUで用いられている「x86/64」というアーキテクチャはWindowsマシンでも主流なので、BootCampでMacに入れたWindowsでも安定して動作していました。
しかし、AppleSiliconで使われているのは「ARMアーキテクチャ」です。
現在主流のWindowsOSはそもそも「x86/64用Windows」で、「ARM用Windows」も存在しますが一部でしか利用されていません。
現時点ではAppleSiliconでBootCampが正常動作するという情報はなく、使えないものと思っておく方が良いでしょう。
今後はどうするのが良いか?
BootCampによって1台で済ませたい!という方は、整備済製品であればIntel製CPUを搭載したMacbookを引き続き購入することができます。
ただし、性能で考えると新型Macbookに比べて割高になってしまうことは覚悟しなければいけません。
以前からこのようなハード仕様の大幅変更を理由に旧型マシンを好んで使うという人は珍しくないです。また、新型Macbookの登場を受けて中古品については値下がりしていく可能性もあります。
現状ではMacのみあれば十分という方は、新型Macbookは良い選択肢の1つになるでしょう。ただし、ハード仕様が大きく変わった直後は動作不良が起こることも多いので、その点は注意しなければいけません。
急ぎではないなら新型Macbookの整備済製品が出てくるまで利用者のレビューを見ながら待つというのはオススメしたい選択肢の1つです。安定動作することを確認した上で安価に入手することができます。
Windowsが必要でMacは現状不要という方はWindowsノートを購入しつつ、Macが必要になった時に追加で購入するのがいいのではないでしょうか。
WindowsPCは学校などへ持ち運べないと困るがMacは自宅のみでOKという方なら、新型Mac miniも非常にコストパフォーマンスの良い製品であるように思います。
まとめ
WindowsPCよりもMacの方が基本的に高価なので、手を出しづらいと感じる人も多いかと思います。
たしかに高価ではありますが、1台でWindowsも利用できるとしたらお得に感じるのではないでしょうか。
Mac自体にも操作性の良さ、デザインや作曲、プログラミングなどクリエイティブ全般に特化している部分がたくさんあり、十分な価値があります。
悩んでいる人には、ぜひMacの購入を検討して欲しいです!